パリにあるセヌリエのお店(マガジン・セヌリエ)は、セーヌ川沿いにあり、ルーブル美術館のほぼ対岸に位置しています。(参考ページ:
GoogleMap)
セーヌ川には多数の橋がかかっており、その中には当店の名前の由来でも有る「ポンデザール(芸術橋)」と呼ばれる橋もあります。
セヌリエの120年以上の歴史の中で、多くの著名な画家もこの店を訪れ、画材を買っていったと言われています。
この店の近くにはボザール(美術大学)があり、周辺では多くの画家達が絵を描いている風景が日常的になっています。定期的に橋の上で、写生のイベントも開かれています。
美術家にとっては、非常に恵まれた環境にあり、フランス内外から多数の観光客も訪れます。
日本からの観光客も多く、「ヨーロッパ美術館巡り」と言った様なツアーには、セヌリエのお店に寄るツアーもあります。実際にセヌリエにいらっしゃるお客さんの10%は日本からのお客様です。

ソフトパステルの引き出し |
店内には創業当時に使用していた家具が並び、パステル等を選ぶ時には自分で引き出しを開いて色を選びます。
ショップのスタッフは白衣を着用し、薬剤師の様に顔料などの調合やお客様の質問に答えています。スタッフの皆さんは画材の知識は豊富で、一般絵画のことは勿論、修復についても答えてくれます。なかなか普通の画材屋さんでは置いてない様な専門的な物もあったりしますので、ほとんどのお客様の要望に応えることが出来る画材専門店です。
1Fには一般画材と修復の道具が並び、上の階には大型のイーゼルやキャビネット、また書道道具や日本画の筆、岩絵具まで揃っています。
セヌリエのお店はセヌリエブランドの画材だけでは無く、世界中からセレクトされた画材を揃えています。いわば、画材のセレクトショップのようなお店です。

専門知識豊富な白衣のスタッフ |
例えば水彩をされるお客様が絵具を購入しに来る際は、日本の画材屋さんの様にお客様自身が絵具を手に取ってレジに持って行くのでは無く、カウンター越しに白衣のスタッフに取り揃えている全メーカーのカラーチャートを見せてもらって色を選びます。
各メーカーによって同じ色名でも微妙に違いがあり、また実際に塗ってあるカラーチャートを見て他社との比較をして購入出来ます。その為、お客様が希望される最も近い色を見つけることが出来ます。その際に色々スタッフに相談出来るのもセヌリエの特徴です。創業当時はお店の裏で実際にローラーを回して絵具を作っていました。その当時に作られた実際の色見本が今日でも飾られていますので、120年前の色味を見ることが出来ます。
120年前の耐光性と発色を実際に見ることが出来る店舗は、こちらのお店だけでしょう。
現在は隣接された郵便局だった建物を改装し、オフィスと倉庫として使用しています。